他の視覚捕食者と同様に、バスのハンティング能力は光環境によって変化します。
感覚生物学の世界に永遠の原則があるとすれば、どんな感覚システムも妥協の連続の上に成り立っているということです。 捕食者は、ある分野では獲物よりも優位に立ちますが、別の分野では劣勢に立たされます。 捕食者も獲物もすべてを支配することはできません。
すべての魚種は、確立された光の強さの範囲内で最適に動作するように設計されています。つまり、まばゆいばかりの光と真っ暗な光の両極端か、その中間に位置します。 バスはその両極端の光の中で、どちらにも偏ることなく活躍しているようです。
バスの目は、大きな丸いレンズがそれぞれの瞳孔から突き出ている構造になっています。
バスの目は、大きな丸いレンズが各瞳孔から出ている構造になっています。
バスの目は、大きな丸いレンズが瞳の中に出ている構造になっていて、広い視野が得られますが、瞳の開閉ができないという欠点があります。 周囲の光がどんなに強くても、瞳孔が大きく開いたままになってしまうのです。 バスは瞳孔をコントロールできず、まぶたもないため、どんな光にも対応しなければならないのです。
それもある程度は仕方のないことです。 水は光を吸収する性質があるため、真昼の明るい光でもトーンダウンしてしまいます。
バスの目の奥がカギとなります。
バスの目の奥がカギとなります。ここにはメラニンという黒い物質を含む特殊な色素細胞があり、人間の肌の日焼けと同じ色素です。
昼間のバスは「光視症」、夜など光が少ないときのバスは「色視症」と呼ばれています。 この2つの見え方は大きく異なります。
では、これはどういうことでしょうか。 簡単に言えば、バスは昼間の視覚によって、奥行きの認識や色の識別が強化されます。
だからこそ、私たちは、バスが両方の視覚を使っている夜明けや夕暮れ時に釣りをすることが多いのだと思います。