液体の水が蒸気に変わるような相変化は、一定の温度で体積による内部エネルギーの変化が大きい系の重要な例となります。 図のように、円筒の中に圧力Pで平衡状態の水と蒸気の両方が入っていて、円筒が一定の温度Tに保たれているとします。 両相が存在する限り、ピストンが上に移動しても圧力は蒸気圧Pvapに等しいままです。

前項の結果を応用して、水の沸点の圧力による変化を求めることができます。 ピストンが上昇すると、1モルの水が蒸気になるとします。 ここで、Vgas=30.143リットルは100℃の蒸気1モルの体積であり、Vliquid=0.0188リットルは水1モルの体積です。 熱力学の第一法則により、PとTが一定の場合の有限過程における内部エネルギーの変化ΔUは、ΔU=λ・PΔVとなります。

水に蒸気を加えた完全な系の一定TにおけるUの体積変化は、次のようになります (48)

式(46)と比較すると、次の式が得られます (49)しかし、今回の問題では、Pは蒸気圧Pvapourであり、Tにのみ依存し、Vには依存しません。 偏微分は全微分 (51)

この方程式は、水と蒸気が平衡状態にあるときの圧力、すなわち沸騰温度の温度による変化を与えてくれるので、非常に便利です。 沸点です。 Vgasと比較してVliquidを無視し、理想気体の法則から (53)

例えば、エベレスト山の頂上では大気圧が海面の約30%になります。 R=8.3145ジュール/K、λ=40.65キロジュール/モルの値を用いて、上の式で水の沸騰温度T=342K(69℃)となりますが、これはお茶を入れるのにはぎりぎりの温度です。

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